たとえばアナタと恋をして
「あたし、本気なんです!センパイの事。……さーて何食べよっかなー、ここであえてキーマじゃないのいくとかぁ」


……うわぁ。ルンルンしてる。


とりあえず、ライバルが1人減った、的な?



対照的に、重苦しい気持ちのあたし。


心の中は真っ暗なのに、あたしの「外側」が、それはそれは陽気に、遥南ちゃんに話を合わせている。


「えー?本当に?あたしはやっぱキーマカレーおさえとこっかなぁー。……晃、チャラいけどいいとこあるよ、意外と」


このまんま、晃の事なんて嫌いになれればいいのに。


単にかわいらしいこの子の恋を応援する役どころなら、よかったのに。


勝ち目なんてきっとない。
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