たとえばアナタと恋をして
「あのね、祐太君は凄くいい子だと思うんだ、かっこいいし、よく気が利くし、だけ……

「ありがとうございます!!」


……いやいや。そんなスーパーカットあります??


「ちょ……」


「そのあとに続く言葉は、要らないッス!」


「……いや、そん……」


「とりあえず、『祐太君って凄く凄くかっこいいし、気が利くし、頼りになるし』ってとこだけ貰っておきます!」


……なんか盛ってるんですけど……。そこまで言ってないんですけど……。


「でも、」


「俺達出逢ったばっかりなんで、焦らないことにします。俺の伸びしろに期待してて下さい!じゃ、戻ります!」


「…あ……」


『颯太の弟なんてお断りです』

って、キッパリ言わなきゃいけなかったのに……。


祐太君は、あっという間に、営業車に乗り込んで行ってしまった。


< 151 / 204 >

この作品をシェア

pagetop