たとえばアナタと恋をして
「……はーい」


どうしても話がそれてしまう。


「で、柴巻から、お前が倒れかけたところをナイスキャッチしてみんなから抱いて!位の勢いで熱い眼差しで見つめられ」


……話を盛るのは先輩仕込みなのかしら。


「そのあと様子を見に行ったらもう搬送されたらしくて会えなくて、どこだか教えてももらえなくて、大分酷いんじゃないかって柴巻から連絡があって」


「……いや、所々話が大きくなってるような」


「電話だったんだけど、確かに所々聞こえにくかったかも」


「確かに滅茶苦茶うるさかった!」


「で、同じくらいに遥南からも電話があって」


「……遥南ちゃんには会ってないよ??」
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