たとえばアナタと恋をして
「……なぁ」

二人で向き合って座る形になり、気付くと晃がこっちを見ている。

「何?あ、この揚げ出し豆腐取ろっか?」


「……元カレと、ヨリ戻すの?」


「いや、だから、そんな気ないってば」


「なんで?」


「なんでって言われても……」

結婚は、したい。陽菜乃が言う事も分かる。でも……


「猿みたいに性欲もて余す10代と、今は違うだろうに」

!!!!!!!

「ちょっ……な、なんでその話…」


「いや、大分昔から知ってるけど?酔ってよく騒いでたじゃん」


「な、なんて……?」


「ヤれれば誰でもいーんだろーがボケェー!とか、まずは会話だろー!とか」


「……うわぁ……」


「で、俺に、何でオトコってみんなそんななの??アンタも、すぐ女の子とっかえひっかえしてーとか絡んできてスゲー怒られたし」


いたたまれない……。

ご、ごめんなさい……その日のあたし、まさに颯太を想定して荒れてますね……。



あたしは、晃の下手くそなあたしらしき物真似につっこむ事も忘れ後悔の波に飲まれまくり。
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