たとえばアナタと恋をして
振り返ると晃が大きなファイルと鞄を抱えて立っている。
「なにしてんの?」
「……散歩」
「…泣きながら?」
「…………」
慌てて涙を拭う。
「大丈夫か?」
こんなタイミングで現れる辺りも、晃ならではの、能力のような気がしてしまう。
「だいじょ……」
「いや、全然大丈夫そうに見えねー」
「全然だいじ……」
「とりあえず車乗りな」
晃が促した方向には、ボディにでかでかと社名の入った営業車。
……キメキメの台詞とのギャップに、思わずプッと吹き出してしまう。
「お前今ダセーとか思ったろ」
晃も楽しそうに笑う。
「とりあえず乗っとけ」
「怒られるんじゃないの??」
「顧客のニーズにお答えするのが、我が社のつとめです」
「何キリッとしてんのよ…………ありがと」
晃と二人、営業車に乗り込む。
「なにしてんの?」
「……散歩」
「…泣きながら?」
「…………」
慌てて涙を拭う。
「大丈夫か?」
こんなタイミングで現れる辺りも、晃ならではの、能力のような気がしてしまう。
「だいじょ……」
「いや、全然大丈夫そうに見えねー」
「全然だいじ……」
「とりあえず車乗りな」
晃が促した方向には、ボディにでかでかと社名の入った営業車。
……キメキメの台詞とのギャップに、思わずプッと吹き出してしまう。
「お前今ダセーとか思ったろ」
晃も楽しそうに笑う。
「とりあえず乗っとけ」
「怒られるんじゃないの??」
「顧客のニーズにお答えするのが、我が社のつとめです」
「何キリッとしてんのよ…………ありがと」
晃と二人、営業車に乗り込む。