夢想い~キミオモイ~
もう一度信璃を叩こうと腕を振り上げた。
パシッ
振り上げたその手を信璃につかまれる。
「マジで叩くのは勘弁!!」
そう言いつつ、信璃は笑っていた。
こんなもん痛くもないよ~っていうふうに。
「ムカつく」
人に頼む時に笑うっておかしい。
頼むなら真面目に頼めって。
イラつきを抑えられず、私は信璃を蹴った。
「痛っ~・・」
「ちょっとは身にしみた?」
「いやいやいや、蹴るとかおかしいでしょ?」
蹴られたすねを押さえて信璃は言った。
痛そうにしてるけど痛そうじゃない。
顔が笑ってるもん。
「そんなこと知らないし」
「あーいわゆるツンデレ?」