夢想い~キミオモイ~
プチッ
私の中で何かが切れる音がした。
もう抑えられない。
「もう一度わからせてあげようか」
軽く声に苛立ちを混ぜる。
信璃の前に立ちはばかったそのときだった。
急に信璃が立ち上がり、私の両手をつかんだ。
その行動に驚き、私は動けなかった。
「お詫びと言うことでキスしてよ♪」
キ・・キス?
「ふざけてるわけ!?」
「別に~お詫びって言ってんじゃん♪」
ここ、ここと言うように自分のほっぺたを指している。
その顔がまた憎たらしく、叩きたくなる。
けれど両手は塞がれている。
「このナンパ野郎!!」
信璃を蹴ろうとしたが、いとも簡単にかわされた。
さっきも避ければいいのに!!
「当んないって」
ニッコリと笑う。
それがムカつくの!!