夢想い~キミオモイ~
「なーんてね。冗談だよ♪」
パッと信璃が手を離した。
「あっ」
手を離したせいで支えを失った私の体が傾く。
運悪く、それは信璃の方に。
「痛っ!」
信璃に倒れこむような形になってしまった。
倒れこんだ信璃の胸がたくましく思えた。
信璃の心臓は私と同じようにドキドキしてた。
「あっごめん!!」
すぐに私は起き上がる。
その慌てように信璃は笑った。
「胸小せぇの♪」
「よ・・よけいなお世話!!」
何でだろう。
信璃といるとなんか変に焦ってしまう。
今までならこんなことなかったのにね。
それでも私はこの時間が楽しいと思った。
一人でいるよりもすごく楽しいって。
誰かといた方が楽しいって。