夢想い~キミオモイ~
「あー私もう行くね。バイバイ」
その場からすぐに離れたかった。
嫉妬の女子ってあとが怖いから。
「ちょっ・・何でだよ!!」
そんな言葉が聞こえたが無視。
何でって言われましても、信璃の周りの方のせいなんですけど!!
というか、信璃に話すことなんてないし。
ま、腐れ縁でもあれば会えるだろうけどね。
「今の誰だよ」
「変人」
昇の質問に即答する。
「知り合いか?」
「たまたま会った人」
それ以外の何でもない。
5日前にちょっと話しただけだし。
うん。それだけ。
でもなんだろう・・・・
この胸に刺さる小さな痛み。
それを忘れるかのように首を振った。
「それより入学式!行こ、昇」
半分無理やりにその場から離れた。
その痛みは少し大きく感じた後に消えた。