夢想い~キミオモイ~
軽くイライラしながら、私と昇は教室に向かった。
「今年も一緒だな♪」
「よかったよ昇が一緒で。あの変人がいたらさいあ・・・く」
いないでほしいと祈りながら教室のドアを開けた。
「よ!未羅♪」
私は一度開けかけた教室のドアを閉めようとした。
ガシッと閉まるのを阻止されてしまった。
「オイオイ、何で逃げるんだよ」
「あら?貴方はどちらサマですか?」
「あ、ひっでぇ!」
「とにかくそこを退いてくださいませんか?首席さん」
ギュッと信璃の足を踏んだ。
「痛っ~」
足を痛がる信璃を横目に私は自分の席に着いた。
ただでさえイライラしてるんだから私の前に現れないでよ!!
「なぁ未羅、やっぱりアイツと知り合いなのか?」
「知り合いって言うか・・・ただ顔見知りの人」
知り合いとも言えない。
ただ5日前に出会った他人。
「席に着け~」
担任らしき人が入ってきて、しばらく学校の説明があった。