夢想い~キミオモイ~

遊歩道の先に、小さく横に行く道がある。

“立ち入り禁止”の看板のずっと先にその場所はあった。

早く見たい・・・

その気持ちが私を急かした。

歩きが小走りになる。

早く・・早くと・・・


ズルッ


不安定な足場で、私は足を滑らせた。

あの時のように私は落ちた。

ズズズッと、どんどん落ちていく。

体中が痛い。

服も汚れている。

でも心の奥で何かが光った。



もしかすればまた違う場所で素敵な景色に会えるのではないか・・・と。



その期待を胸に私はそっと目を閉じた。

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