アドラメレク
うちの会社は一流と言っていい企業だし、そこのエリートと結婚ともなれば・・・やはり羨ましいのだろう

ただ、私は一流企業に入って結婚相手を見つけるために、一生懸命勉強してきた訳じゃない


― 努力したのは・・・


「今度おごれよな〜」

始業ベルが鳴ると、恨めしそうにしながら美奈が出ていった

私は思わず苦笑する

逆に私の方が、天真爛漫な美奈を羨ましいと思った
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