アドラメレク
通り慣れた道に、街灯がポツンと薄明かりを照らしていた

この道は片側が林になっているため、夜になると暗く、あまり人通りもなくなる

私は少し足を早めて、林の横を通り過ぎようとした


― ピチャッ


微かな音が私の耳に届いた

「・・・・・・?」

歩みを止め、辺りを見回す

(・・・なんだろう?)

確に聞こえた

水溜まり?

いや、雨は降っていないし、水をはねる音とは少し違った様に思う・・・
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