好きじゃないんだからっ!

なんとか男子を押しのけて廊下を一人で歩きだす私。

「朝から疲れるよ本当…」

「ね、本当だよね…」

「うん…ってえ?椿君!?」

「ご機嫌よう」

いや…そのご機嫌ようじゃなくて、なんで毎回ついてくるんですか~?

椿君は学年1のイケメンと言われ、成績優秀スポーツ万能。

そんな椿君の唯一の欠点が、私の追っかけだってこと!

実際、一週間前に告白されたし、たまたま一緒になるわけじゃないみたい。

なのに、あいにく同じクラス…しかも隣席!

私が係に立候補すると必ずといっていいほど同じ係になってしまう。

ま、結構優しいし別にいいかな…

「答えは?」

「…?」

「やだなぁ、一週間前のことじゃないか!」

「あ!」

そういえば告白の答え返してなかった…

「あ、うーん…その…」

「分かったよ。」

「え、まだなにも!」

「僕とはまだ付き合えないんでしょ?」

「うん…でもなんで分かったの?」

「結愛さんって思ったことすぐに言葉にするから」

「確かに!」

「好きな人の癖ぐらい知ってるよ」

好きな人って…///

なんでカッコいいうえにこんなこと、さらっと言えちゃうの?

友達にいわれた通り、付き合って損はないよね…

よし、言おう…言うなら今だ!

「あの!やっぱり付きあっt…」

「おい、結愛?」

輝…?なんてタイミングで来るの!?

「ち、ちょっと用があったんだ…やっぱいいや!忙しいなら」

それだけいって輝は行ってしまった。

なんなの本当アイツ!

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