寝たくなんか無い

始まりはわからなかった

もうわかっただろうか?

そう。

私は父から性的虐待を受けている

誰にもわからない。

誰にも気付かれない。

そんな苦しみわかる?

夜さえ来なければ。

寝さえしなければ。

でもそんなことは出来ない。

いつも考えている

どうやったらなくなるのか。

お母さんに言ってしまおうか。

家を出てしまおうか。

どれもこれも私には出来ない。

だって


私の周りにいる人たちには…


お母さんにも

兄弟にも

幸せでいて欲しいから。

私さえ我慢していれば

この家族は幸せなんだ。

アイツの収入でみんな幸せに生活していける。

だから私さえ我慢していればきっとみんな幸せなんだ。

成人するまでの我慢なんだ。

だから我慢できる。

だから苦しくても耐えられる。

迷惑かけたくないから。
< 2 / 7 >

この作品をシェア

pagetop