寝たくなんか無い
中学生の頃。

アイツとの関係が嫌で嫌で仕方なかった。

もう死んでしまった方が楽だろうと考えたこともあった。

もう無理だった。

もう限界だった。

私はそんな時逃げた。


自分の苦しみから…

手首を毎日夜切っていた。

痛いと思ったが

涙がボロボロ出た。

それで体の痛みはあんまり感じなくなった。

切って切って泣き疲れて寝て。

夜が怖くて怖くて。

そうしないと眠れなくなっていた。

もう限界だった。本当に。

まともに恋愛なんか出来なかった。

だけどそんな時私には彼氏が出来た。

彼は私の事を優しいと言った。

私は純粋に彼が好きだった。

面白くて優しくて。

私の唯一の支えだった。

こんな汚い私を彼は愛してくれた。

そんな中でもアイツはやってくるんだ。

私は彼に何度も謝った。

心の中で…

ごめん

こんな私で

こんな汚い私で

ごめんなさい

彼は私の事情を知らない。

なに一つ知らない。

しばらくして私は彼と別れた。

本当些細な喧嘩で

でも私に恋愛の楽しさを教えてくれた。

彼がいなくなって

私はまた手首を切った。

彼の支えの大きさを感じた。

感謝の気持ちでいっぱいだった。

そんな最悪な毎日を過ごしていた時。

私はまた好きな人が出来た。

片想いも楽しかった。

私は告白をすることにした。

思いきってした。

返事は考えさせてと言われた。

考えてくれるだけありがたかった。

そんな時私の登下校をともにする友達がそいつを好きと言った。

そして告白すると…

私を応援すると言ったはずの彼女は私は絶望した。

彼女は可愛らしい子だった。

男子に好かれる様な…

その私が好きになった彼は

その友達を選んだ。

色々な悲しみが積もって…

いつもよりひどく泣いた。

ボロボロに

目が痛くなるほど泣いた。

苦しくて嗚咽した。

深めに切ったせいか意識が朦朧としていた。

でもこのまま血を流して寝るわけにいかないから

やっとの思いで立ちベットに横になった。

それでも涙が止まらなくて…

その女の子とは登下校をともにするのはやめた。

私はクラスをまとめる位置にあったため…

みんなより帰るのが遅くなっていた…

毎日の様に泣いていたが、

昨日ほど泣いたのは初めてだったため目が腫れていた。

それを気付いたのは生徒会の同じクラスの男子だった。

その日は珍しくメガネをかけて目を隠していたのでクラスの女子と好きだった男くらいしか気づかない程度だった。

そのことを知らない子は気づかないのが普通だった。

帰り道が同じの生徒会の彼は

私に声をかけた。

「今日なんかいつもより元気無いよね。大丈夫??」

普通気づかないのにコイツは気付いた。

「ばれたか〜…まあ昨日色々あってさ…ありがとね」

と明るく振る舞った。

なぜなら、私は学校ではおちゃらけてるというかムードメーカーというか…

とにかくそんなキャラだった。

キャラ作りしていたわけではなく…

本当の私はそんな感じでいた。

「気付くよそりゃ。普通だろ。」

普通かぁー。

そうでも無いと思った。

生徒会の彼は自転車通学で私は徒歩通学なのに…

彼は自転車を引いて私を途中まで送ってってくれた。

私たちはメールのやりとりをするうちに学校でも仲良くなって行った。

徐々に彼は私の支えになっていた。

だが、彼のことは別に好きじゃなかった。

そんな目で見ていなかった。

彼は私をあまりに心配していたため…

「私のこと好きなの?」

と強めの口調で言った…

彼は2、3秒止まって。

「好きだよ。」

とシンプルに答えた。

そして改めて付き合おうと言われた。

戸惑った。

でもこの子なら私を大切にしてくれる。

そう素直に思えた。

最低だけど…

この時の私は正常では無かった。

これから好きになって行けばいいと思った。

彼は優しいから傷つけたく無かった。

本当に最低だ。

ごめんなさい。

< 5 / 7 >

この作品をシェア

pagetop