あまさがたりないくらいでいいの。
学校に着く。
窓側の後ろから2番目の席は私のお気に入り。
ちなみに、私の隣は泰汰で
私の後ろが雫石、その隣が涼我。
まぁ、所謂仲良し4人組ってかんじ。
そして私は、自分の席に座り
盛り上がる3人の話を尻目に、意識を全く別の方向に向けた。
私の意識が出向いた先は
“千石 翔祐”
ひとことで言うと、私の好きな人。
告白するわけでもない、
落とそうと接近するわけでもない、
もちろん、彼の彼女を
どうこうしてやろうなんて、絶対に思わない。
これは、叶わない恋で。
叶っちゃいけない恋で。
近づくことすら出来ない、そんな恋だ。