花咲くオフィス
『分かってないって言った意味教えてあげる』
『えっ』
『しのぶさんさ、俺が本気なのわかってないだろ。それにあの人に想われてるのも。』
そ、それは。
なんて言っていいかわからなくて
つい目を逸らしてしまう。
こんないきなり真面目に言われて
こんっな状態になるなんて思ってなかった
さっきから胸がドキドキしすぎて
落ち着かない。
『あの人、手強そうだから俺ももう今までみたいにじゃなくて本気で行くから』
『ど、どういう』
『しのぶさんが好きだから本気で好きにさせるからっつってんの』
そう言い
私の後ろにもたれかかってた身体を
ぐいっと引っ張られ鶴谷くんの腕の中に収まってしまう。
もう口から心臓でるんじゃないってくらい
ドキドキで
今までこんな強引なことされたことも
なかった私はパニックで固まったまま。
『好きです。俺、本気だから』
耳元で囁かれる言葉に
全身がビクッとして火照ってしまった。
引き剥がすこともできずに
されるがまま何分かそんな状態が続いた。