絆物語~クールな教師(アイツ)と狼少女の恋~
3
テスト結果は翌日封書でシルフィたちに届けられた。
シルフィは結果を公表する場所を、プティの風の丘にしようと提案し、みんなでそこにやってきた。
テフィオはシルフィの手にある封書をぼんやりとみつめながら、昨夜遅くまで調べていたことに思いを馳せていた。
それは…ラダメシスの秘密について。
今まであさった文献を再度綿密に調べなおしてみたのだ。というのも、これだけの妖精がいるのに、秘密にめざめた妖精が一人もいないことが、気になっていたからだ。
自分の計画は何かが間違っていたのかもしれない。そう思って調べなおしたところ…直接的な進展ではないにしろ、新たな洞察を得ることができた。
“ラダメシスの創り方
それは「知的活動」の中で妖精の中に閃く血の秘密である
だが、覚悟せねばならない
なぜなら秘密に目覚めた妖精を――――”
アンティストが残した手記の一説だ。ここで途切れている。
秘密に目覚めた妖精をどうするというのか、ずっと疑問だったが、もしやとテフィオには思うところがあった。
血の秘密。
覚悟がいること。
つまり…秘密に目覚めた妖精の「血」を流させることで、手に入れられるのかもしれない。
秘密に目覚めた妖精を、殺さなければならないのかもしれないと。
テフィオは今、目の前のファイツのふわふわの背中を見ながら、思う。
殺す…殺せるだろうか、と。
シルフィは結果を公表する場所を、プティの風の丘にしようと提案し、みんなでそこにやってきた。
テフィオはシルフィの手にある封書をぼんやりとみつめながら、昨夜遅くまで調べていたことに思いを馳せていた。
それは…ラダメシスの秘密について。
今まであさった文献を再度綿密に調べなおしてみたのだ。というのも、これだけの妖精がいるのに、秘密にめざめた妖精が一人もいないことが、気になっていたからだ。
自分の計画は何かが間違っていたのかもしれない。そう思って調べなおしたところ…直接的な進展ではないにしろ、新たな洞察を得ることができた。
“ラダメシスの創り方
それは「知的活動」の中で妖精の中に閃く血の秘密である
だが、覚悟せねばならない
なぜなら秘密に目覚めた妖精を――――”
アンティストが残した手記の一説だ。ここで途切れている。
秘密に目覚めた妖精をどうするというのか、ずっと疑問だったが、もしやとテフィオには思うところがあった。
血の秘密。
覚悟がいること。
つまり…秘密に目覚めた妖精の「血」を流させることで、手に入れられるのかもしれない。
秘密に目覚めた妖精を、殺さなければならないのかもしれないと。
テフィオは今、目の前のファイツのふわふわの背中を見ながら、思う。
殺す…殺せるだろうか、と。