絆物語~クールな教師(アイツ)と狼少女の恋~
「動物に、女、それにその服装はなんだ! 非常識だ。今すぐ、出て行きなさい!」
「よい。少し話を聞こうではないか」
色めき立つ面接官たちを手振りで制したのは、中央でどっしりと構えた長い白髪の男だ。額から後頭部にかけてはきれいに剃髪され、つるりとした輝きを放っている。
シルフィはプチに囁いた。
「出たよ、バリバウス。元老院議員で、中央妖精大学校の校長。その裏で数々の犯罪を取り仕切る悪の親玉みたいなやつ」
『ええ!? そんなやつが面接官で、大丈夫なの!?』
「大丈夫、大丈夫!」
シルフィとて、この空気が読めぬわけではない。
二人の面接官は青筋を立ててこちらを睨みつけているし、バリバウスは話を聞くとは言ったものの、何か企んでいるような意地の悪い視線をよこしてきているのだから。
それでもこうして落ち着いていられるのは、あの人のおかげだった。
―あの人が、教えてくれたから。どこにだって、絆はあると。いつだって、感じられると。
「よい。少し話を聞こうではないか」
色めき立つ面接官たちを手振りで制したのは、中央でどっしりと構えた長い白髪の男だ。額から後頭部にかけてはきれいに剃髪され、つるりとした輝きを放っている。
シルフィはプチに囁いた。
「出たよ、バリバウス。元老院議員で、中央妖精大学校の校長。その裏で数々の犯罪を取り仕切る悪の親玉みたいなやつ」
『ええ!? そんなやつが面接官で、大丈夫なの!?』
「大丈夫、大丈夫!」
シルフィとて、この空気が読めぬわけではない。
二人の面接官は青筋を立ててこちらを睨みつけているし、バリバウスは話を聞くとは言ったものの、何か企んでいるような意地の悪い視線をよこしてきているのだから。
それでもこうして落ち着いていられるのは、あの人のおかげだった。
―あの人が、教えてくれたから。どこにだって、絆はあると。いつだって、感じられると。