絆物語~クールな教師(アイツ)と狼少女の恋~
3
「太陽が七日間隠れる暗陽節の日…その日までに、あたしが絆を取り戻せなければ、皆焼き尽くされてしまうの。皆を助けたい。だって、まだみんなの心にもちゃんと、絆があるって、信じてるから」
テフィオとファイツに言葉はなかった。
二人は信じがたいという表情で固まっていたが、シルフィが嘘をついているようなそぶりは全く感じられなかった。嘘をつく理由もない。
「空を飛べたら…見下ろしたい。みんなの絆を。父様や、母様や、妹たちの幸せを。幸せでいてほしいから…だから…」
二人はシルフィの背に、花びらの翼を見た気がした。
「私は望まれない、石ころだけど…」
シルフィはそっと、足元の石ころを拾い上げた。
するとその影に、小さなかたつむりがいた。
石の陰で、強い太陽光から身を守っていたのだ。
「たとえ望まれない石ころだって。
こんなにも美しい、世界の一部。
損なわれはならないもの。
絆を持ってる。絆の中にある。
大きな絆(プティ)の中に…
だから望まれない命なんて、きっとない」
テフィオとファイツに言葉はなかった。
二人は信じがたいという表情で固まっていたが、シルフィが嘘をついているようなそぶりは全く感じられなかった。嘘をつく理由もない。
「空を飛べたら…見下ろしたい。みんなの絆を。父様や、母様や、妹たちの幸せを。幸せでいてほしいから…だから…」
二人はシルフィの背に、花びらの翼を見た気がした。
「私は望まれない、石ころだけど…」
シルフィはそっと、足元の石ころを拾い上げた。
するとその影に、小さなかたつむりがいた。
石の陰で、強い太陽光から身を守っていたのだ。
「たとえ望まれない石ころだって。
こんなにも美しい、世界の一部。
損なわれはならないもの。
絆を持ってる。絆の中にある。
大きな絆(プティ)の中に…
だから望まれない命なんて、きっとない」