絆物語~クールな教師(アイツ)と狼少女の恋~
テフィオはファイツと目を見合わせた。

同時に指先を噛み切り、互いの血を混ぜ合わせる。

そして声を張り上げる。

繰り返しシルフィが練習させたとおりに。

「我らが出会いを寿ぎて、ここに血の契約を成就する!」

「我が与えたるは―」

「我が応えたるは―」

合図も何もなかった。

ただ自然と、二人の唇から、同じ言葉がこぼれた。

シルフィが教えてくれた、大切なこと。

「絆(プティ!!)」

二人の間に光が弾ける。

「「〈契約(ファントリエル)〉!」」

そして二人はしっかりと、手を握り合う…。

すると―。
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