絆物語~クールな教師(アイツ)と狼少女の恋~
テフィオとファイツは目を見合わせ、二人で声をそろえた。
「「妖精王とアンティストが、心より祈願する。
今度こそ共に手を取り合い、共に絆を育て、ここに人間と妖精の楽園をつくってほしい」」
宣する二人の姿は、金色の炎に照らされて、偉大なる妖精王とアンティスト以外の何者でもなかった。
めいめいの了承の声がざわめきの波となって広がっていく。
その中で、燃え盛っていた金色の炎がみるみるうちに収縮していく。
役目を終えた伝説の炎が、消えていくのだとテフィオは思った。
しかし―
炎は収縮した後、テフィオの手に、ひとつの形をなして残った。
それは剣。
赤い刀身に金の柄を持つ、一振りの息をのむほど美しい長剣であった。
ファイツがぼそりと呟いた。
「テフィオ先生。
それがラダメシス。
最強の剣。
“知的活動(イルファレンス)”ではなく、“幸福(イルフェアレンス)”により、妖精の中に秘密が目覚める幻の剣。
人間と妖精の絆の炎により生み出される。
それが剣の、秘密…
その剣を求めるならば、秘密に目覚めた妖精を、愛し、共に絆の契約をしなければならない―アンティストは手記にそう書いていたんだ」
求め続けた最強の剣ラダメシスを前に、テフィオはしばし絶句する。
「「妖精王とアンティストが、心より祈願する。
今度こそ共に手を取り合い、共に絆を育て、ここに人間と妖精の楽園をつくってほしい」」
宣する二人の姿は、金色の炎に照らされて、偉大なる妖精王とアンティスト以外の何者でもなかった。
めいめいの了承の声がざわめきの波となって広がっていく。
その中で、燃え盛っていた金色の炎がみるみるうちに収縮していく。
役目を終えた伝説の炎が、消えていくのだとテフィオは思った。
しかし―
炎は収縮した後、テフィオの手に、ひとつの形をなして残った。
それは剣。
赤い刀身に金の柄を持つ、一振りの息をのむほど美しい長剣であった。
ファイツがぼそりと呟いた。
「テフィオ先生。
それがラダメシス。
最強の剣。
“知的活動(イルファレンス)”ではなく、“幸福(イルフェアレンス)”により、妖精の中に秘密が目覚める幻の剣。
人間と妖精の絆の炎により生み出される。
それが剣の、秘密…
その剣を求めるならば、秘密に目覚めた妖精を、愛し、共に絆の契約をしなければならない―アンティストは手記にそう書いていたんだ」
求め続けた最強の剣ラダメシスを前に、テフィオはしばし絶句する。