絆物語~クールな教師(アイツ)と狼少女の恋~
シルフィは一人の賊が振り下ろした剣を間一髪でかわし、今まさに妖精をさらおうとしていたもう一人の賊の男のすねを思い切り蹴り上げた。
無謀である。シルフィに武術の心得はない。
『シルフィ!』
プチの悲痛な叫びに、シャドウの咆哮が重なる。彼女はプチに目で何か訴えた後、戦場へと飛び出して行った。シルフィを守るためだ。
となれば、三日月模様の妖精を守れるのはプチしかいない。
プチははらはらと成り行きを見守りながら、そばに立つ妖精を安心させようと声を送った。
『大丈夫だよ、キミはボクが守るから。二人のようには戦えないけど、自信もないけど、絶対守るから。それがボクの役目だから』
妖精を守れ。シャドウが訴えたこともそれだった。プチは気付かなかったが、この時妖精の表情がわずかに動いた。瞳が小さな光を宿したのだ。ほんのわずかに。
頭を倒して護衛たちの意気を挫こうというのか、賊の一人がバリバウスを狙って剣を繰り出した。
賊はかなりの手練れらしく、バリバウスを守っていた教師たちを次々と斬り倒していく。白刃が、バリバウスに迫る。
バリバウスの体が光放つ。身を守るため気の鎧を具現化させようとしているようだが、間に合わない!
「危ない―――!!」
シルフィは何か考えるより前に、白刃の前に飛び出していた。
そんなシルフィを守るため、シャドウが跳躍する。
しかし突然のことゆえ刃を止める構えができていない。このままではシャドウもろともシルフィが斬られてしまう!
無謀である。シルフィに武術の心得はない。
『シルフィ!』
プチの悲痛な叫びに、シャドウの咆哮が重なる。彼女はプチに目で何か訴えた後、戦場へと飛び出して行った。シルフィを守るためだ。
となれば、三日月模様の妖精を守れるのはプチしかいない。
プチははらはらと成り行きを見守りながら、そばに立つ妖精を安心させようと声を送った。
『大丈夫だよ、キミはボクが守るから。二人のようには戦えないけど、自信もないけど、絶対守るから。それがボクの役目だから』
妖精を守れ。シャドウが訴えたこともそれだった。プチは気付かなかったが、この時妖精の表情がわずかに動いた。瞳が小さな光を宿したのだ。ほんのわずかに。
頭を倒して護衛たちの意気を挫こうというのか、賊の一人がバリバウスを狙って剣を繰り出した。
賊はかなりの手練れらしく、バリバウスを守っていた教師たちを次々と斬り倒していく。白刃が、バリバウスに迫る。
バリバウスの体が光放つ。身を守るため気の鎧を具現化させようとしているようだが、間に合わない!
「危ない―――!!」
シルフィは何か考えるより前に、白刃の前に飛び出していた。
そんなシルフィを守るため、シャドウが跳躍する。
しかし突然のことゆえ刃を止める構えができていない。このままではシャドウもろともシルフィが斬られてしまう!