絆物語~クールな教師(アイツ)と狼少女の恋~
しかしシルフィはふとそれどころではなかったと我に返り、プチと三日月模様の妖精のそばに駆け寄った。
「妖精さん、大丈夫だった?」
虚空を見ていた妖精の視線が動き、シルフィをじっと見上げる。シルフィはそれを嬉しく思ったが、背後で青年がその様子をわずかに驚いた表情で観察していたことには気がつかなかった。
「テフィオリウス先生!」
「テフィオリウス先生、ありがとうございます!」
教師たちがわっと駈け出しそう声をあげたので、シルフィとプチは驚いてあたりに視線を走らせる。
「テフィオリウス?」
『どこどこ?』
そして二人は信じられない光景を目にする。
教師たちは先程木剣一本で皆を救って見せたあの青年に群がり、テフィオリウスと呼びかけているではないか。
「ええっ!? この人が、テフィオリウス先生!?」
二人は混乱して顔を見合わせる。
確かに特技は剣で茶色の髪だが、テフィオリウスは49歳のおじさん先生だったはず。あまりにも若づくりではないか。こう見えて実は49なのか…。それとも同じ名前の人違いか…。
やがてプチがあっと息をのんでテヘッと告白した。
『年齢のとこ…十の位、1だったかも』
「ええ~~っ」
またしてもプチがドジっ子っぷりを発揮したのであった。
シルフィはイメージの相違にしばらく頭がついていかなかったが、すぐにふつふつとこみあげる感情がその混乱を凌駕した。
きらきらと輝く瞳で告げる。
「何はともあれ…みつけたよ、校長候補!」
『ええ~!?』
今度はシルフィの突拍子のないセリフにプチが驚く番だった。
「妖精さん、大丈夫だった?」
虚空を見ていた妖精の視線が動き、シルフィをじっと見上げる。シルフィはそれを嬉しく思ったが、背後で青年がその様子をわずかに驚いた表情で観察していたことには気がつかなかった。
「テフィオリウス先生!」
「テフィオリウス先生、ありがとうございます!」
教師たちがわっと駈け出しそう声をあげたので、シルフィとプチは驚いてあたりに視線を走らせる。
「テフィオリウス?」
『どこどこ?』
そして二人は信じられない光景を目にする。
教師たちは先程木剣一本で皆を救って見せたあの青年に群がり、テフィオリウスと呼びかけているではないか。
「ええっ!? この人が、テフィオリウス先生!?」
二人は混乱して顔を見合わせる。
確かに特技は剣で茶色の髪だが、テフィオリウスは49歳のおじさん先生だったはず。あまりにも若づくりではないか。こう見えて実は49なのか…。それとも同じ名前の人違いか…。
やがてプチがあっと息をのんでテヘッと告白した。
『年齢のとこ…十の位、1だったかも』
「ええ~~っ」
またしてもプチがドジっ子っぷりを発揮したのであった。
シルフィはイメージの相違にしばらく頭がついていかなかったが、すぐにふつふつとこみあげる感情がその混乱を凌駕した。
きらきらと輝く瞳で告げる。
「何はともあれ…みつけたよ、校長候補!」
『ええ~!?』
今度はシルフィの突拍子のないセリフにプチが驚く番だった。