水曜日の彼女

それから朝陽はポツリポツリと、家族のこと、本当の母親のことを話してくれた。

そして静かに言ったんだ。


「母さんのことは大好きなんだ。

でも……実の母親と一緒に居たい…住みたいって想いは、４歳の頃からずっと……

ずっと変わってないんだ。」




この時から…朝陽が俺に対して、一線を引いている様子はなくなった。




３年生になった頃、朝陽とはクラスが離れてしまったけど、それでも仲が良いのは変わらなかったが、秋ごろから朝陽の様子が明らかにオカシクなっていった。



つい数か月前まで、『本当の母親と一緒に住めることになった』と嬉しそうに言っていたのに、何があったんだろう…。