水曜日の彼女
『2度と俺に話しかけるな。』
そう森山くんが言ったときの冷たい顔。
公園の前を通り過ぎた時の、泣きそうな顔。
時折見せる優しい顔。
勉強に集中したいのに……出来ない。
森山くんに会いたい。
一目見るだけでいい。
ただ…それだけで良い……。
すると1階からお母さんの呼ぶ声が聞こえる。
「玲奈~~っっ!!早くおりてきて。
今すぐにっっ!!」
お母さんの嬉しそうにハシャグ声に、私はヤル気なく返事をして階段を下りた。
玄関には森山くんが立っていた。
「~~~~っっっ!!
森山くんっっっ!?」