水曜日の彼女
「多分…初めて唇を重ねた時から、俺はお前を特別に想ってたんだ。
玲菜と会うようになって、他の曜日の女が面倒だと思うようになったのも、きっと他の女と玲菜を比べてしまうからだと思う。
他の曜日の女は、全部…切ったよ。
ちゃんと頭を下げて謝った。
そしたらみんな……ちゃんと分かってくれたよ。
俺、酷いことしたのに
【本当に好きな人が出来て良かったね】って。
玲菜…俺…玲菜が好きだ。
人を好きになったことがなかったから、気づくまでに時間が掛かってしまったけど、
もう…他の女なんて要らない。
俺は…俺はもう玲菜だけでいい……。
玲菜が欲しい…。」
森山くんが私を抱き寄せたまま、耳元でそう囁くから、顔がどんどん熱くなっていくのが分かる。