水曜日の彼女
広いリビングに通され、紅茶をテーブルの上に置くと、朝陽のお母さんも目の前のソファーに腰かけた。
「朝陽に聞いたんだけど…玲菜ちゃんは、弁護士を目指しているんでしょう?」
お母さんが優しい声で言う。
「はい。そうです。」
「しかも…綾瀬梨花さん……あ…今は、鴻上梨花さんだったわね…。
彼女に影響されて弁護士を目指そうと思ったんですって??」
お母さんの言葉にビックリして、思わず隣の朝陽の方を向く。
「この前…玲菜の話を聞いて…母さんに話したんだ。」
そう朝陽が呟く。その朝陽の言葉を聞いて、お母さんがクスッと笑って話し出した。
「私ね…弁護士をしているの。
それは朝陽から聞いてる?」
彼女の言葉に、静かに頷いた。