水曜日の彼女


元々…お見合い結婚だった朝陽のお父さんと、亜紀さん。


でも、お見合い結婚とは言えないほど、仲良く暮らしていたらしい。


そして…本当に朝陽も博斗の事も可愛がっていたそうだ。





博斗が1歳を過ぎたあたり…朝陽が3歳ごろから、そんな生活に変化が訪れたそうだ。



「その頃…ちょうど朝陽の父が昇進して、出張が多くなったらしいの。

それと共に、良く笑う子だった朝陽が笑わなくなっていったらしいわ。」



朝陽のお父さんは、自分が仕事で忙しくなったから寂しがっているんだと思って、出張から帰った時や、仕事が早く終わった時は、なるべく朝陽と博斗と接する時間を作ろうとしたらしい。


でも一緒にお風呂に入ろうとすると、もう既に済ませている事が多くなっていた。



相変わらず…朝陽は殆ど笑わない子のまま……。



そんな日々が続いたある日…


たまたま通勤が一緒になった近所に住んでいる大学時代の友人から、



「お前が出張で居ない時に、毎回家に同じ男が入って行くんだよ。

言いたくないけど…奥さん…浮気してるんじゃないか?」



って……。



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