水曜日の彼女
「あの問題…【had been】じゃなくて…【is being】だったんじゃない…?
どうしよう…絶対間違ってる…こんなんじゃいい点数取れないよ…。」
項垂れている私の横で、呆れたように私を見ている朝陽。
すると…立ちながら見ていた問題をヒョイっと取り上げられた。
「もう終わったことは気にするな。
間違っても解答速報のテレビとか新聞とか見るなよ。気になって他の教科に集中できなくなるぞ。
今は、明日の残りの試験に備えるだけだ。」
そう…今日はセンター試験の1日目。
試験が終わり、帰宅するために駅のホームで二人、電車を待っていた。
「でも…気になるじゃない。
気になって明日の為の勉強に集中できないと思うんだけど…。」
私がこんな弱気な発言をすると、朝陽がフッと微笑んで私の頭に手を置く。