水曜日の彼女
「玲菜…センター試験は、国立大学に行こうと思ってる奴は、ほぼ全員受けるんだ。
私立でそのままセンターの結果を使う奴も居る。
もちろん日本の最難関と言われている東大に行こうとする奴も。
だから全部分からなくてもいいんだよ。
確実に解る問題を落とさない…それで良いんだよ。
それに、玲菜は沢山勉強してきただろ?
俺が一番傍で、それを見てきたから、玲菜がどれだけ努力して、全教科の成績を底上げしてきたか知ってるよ。
だから自信を持てよ。」
そう言って、グシャリと頭を撫で、そのまま私の後頭部に手を持ってくると、朝陽の唇がソッと私のに重なった。
朝陽の手の温もりと唇の感触は、私を酷く安心させる。