水曜日の彼女


月に1回会わせるようになると、その1回を本当に心待ちにしている様子が見て取れた。



朝陽も博斗も…こんなにも嬉しそうにしている…。

私のあの時の選択は、やはり間違っていたのだろうか…でも…あのまま暴力を振るわれ続けていたら…最悪な結果になったかもしれない…。



朝陽が15歳になるまでの9年間は、その二つの考えが格闘していた。



でも…博斗は途中から公園に行かなくなったから、やっぱり私は間違って居なかったんだって思おうとした。



そう…無理矢理出した結論だったから、朝陽をあんな目に遭わせることになったんだ。



どこかに…後ろめたさがあったから…。



もう少し考えて、朝陽ともっと良く話していれば…中学3年の時に、家を出たいという選択をさせる事なんてなかったかもしれない。



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