水曜日の彼女
瞳さんが病院に入院している時、今まで、ずっと私が酷いことをしてきたのに、
私が圭佑にDVを受けている事に気づいて、本気で心配してくれた。
そして…DVシェルターというものがあると教えてくれたんだ。
「いつでもここに逃げなさい。」
……と。
麻痺していた私の頭は、その時は何も考えることが出来なくて、
2年前…いつもの様に暴力を振るわれ…命の危険を感じた時、はじめて、そのシェルターの存在を思い出した。
そこで…新しく生まれ変わるつもりだった。
その矢先に…末期の癌…。
「朝陽と博斗、瞳さんを苦しめたこと。
健一さんを裏切ったこと。
圭佑をあんな風に豹変させたこと。
全部全部私のせいなの…。
罰が当たったのよ…。」
そう言うと、怒りを顕わにした様子で玲菜ちゃんが口を開く。
「本当に勝手な人ですね…。
心から悪いと思ってるなら、朝陽と博斗くんに直接謝るべきじゃないですか?
何もかも私が悪い……??
そう思ってるなら、ちゃんと二人に頭を下げてください。
許してくれるまで、謝り続けてください。
私が絶対に二人に会わせてみせますから!!」