水曜日の彼女


家を出ると、朝陽が不審なものでも見るように、私の顔を覗き込む。

シトシトと降る雨の中を1つの傘に入り、沈黙で歩く。




「お前…なんか今日変じゃね??

なんかあった?」




立ち止まると、道の真ん中なのも構わず朝陽に抱きついた。




「/////////っっ!!

ちょ…マジでお前どうした?」




もしかしたら…いや……もしかしなくても…きっと、これから私は朝陽を怒らせることをする。

場合によっては、こうやって朝陽と居ることも最後になるかもしれない。



高校の時……あの公園での出来事を知っていたことが分かった時、朝陽から強く拒絶された。



あの時のことを思うと、亜紀さんとの事に踏み込むのが恐い。



朝陽を失うことが恐い…。





でも…それでも言わないといけない…。





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