水曜日の彼女


すると…覚悟を決めたように、玲菜が口を開く。



「あのね…今日…私と瞳さんで……会ったの。


亜紀さんに…。


それでね………」





玲菜の言葉に耳を疑った。




___亜紀……?





その名前を聞いただけで、頭の中が真っ白になり…


目の前には大好きな玲菜が居るのに、黒い渦がグルグルと渦巻きはじめ…そして何も聞こえなくなった。




玲菜と母さんが、何かを一生懸命話しているが、スローモーションのように口が動く様子をただ…虚ろな目で眺めていた。




「…………ひ?…あ……ひ?朝陽??」



玲菜の声にハッとする。

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