水曜日の彼女
今さらアイツのことなんて……何が言いたいんだ。
もうアイツとは縁を切ってる。
アイツは…父さんを裏切って、俺と博斗を捨てたんだ…。
すると…
トントンッッ
とドアをノックする音がする。
「朝陽…。入っていい?」
ドアの向こうから玲菜の声がする。
「・・・・・・・・・。」
何も答えないでいると【入るね】という声と共に、玲菜がドアを開けた。
「朝陽……。」
そう声を掛けると、玲菜はベッドに突っ伏したままの俺の横に、ちょこんと座った。