水曜日の彼女


今さらアイツのことなんて……何が言いたいんだ。


もうアイツとは縁を切ってる。


アイツは…父さんを裏切って、俺と博斗を捨てたんだ…。




すると…


トントンッッ


とドアをノックする音がする。




「朝陽…。入っていい?」



ドアの向こうから玲菜の声がする。



「・・・・・・・・・。」



何も答えないでいると【入るね】という声と共に、玲菜がドアを開けた。



「朝陽……。」



そう声を掛けると、玲菜はベッドに突っ伏したままの俺の横に、ちょこんと座った。



< 254 / 375 >

この作品をシェア

pagetop