水曜日の彼女
「あのね…朝陽…。
亜紀さん…癌なんだって。
【悪性リンパ腫】っていう病気で…あと2ヶ月位しか生きられないって…。」
あぁ……そうか……。
だから玲菜と母さんは………。
ガバッとベッドから起き上がると、キッと玲菜を睨む。
「末期の癌だから何っっ!?
まんまと口車に乗せられて、俺を会わせるとでも言ったわけ?
もうアイツは俺の親でも何でもないんだよ。
中3の時に捨てたんだ。
アイツが生きてようが、死のうが…
俺には関係な………」
バチンッッ
俺が言葉を言い終わる前に、俺の左頬に鈍い痛みが走った。