水曜日の彼女


博斗くんから言われた言葉が、私の心に響いた。


本当に相手を想って言ってくれる言葉というものは、容易に心に入り込んでくる。




「博斗くん………ありがとう……。」



私がそう言うと、博斗くんが微笑んで私の頭をグチャグチャっと撫でた。



「私……朝陽を探してくる!!」






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森山家を出ると、すぐにスマホを取り出し、朝陽に電話を掛ける。



【お掛けになった電話は電波の届かない………】



朝陽の携帯から流れるお決まりの声が、私を更に焦らせる。



そして…私は、ある人に電話を掛けた。


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