水曜日の彼女
それでも構わず話し続ける。
「朝陽…さっき叩いてしまって…本当にゴメンなさい。
私…朝陽に亜紀さんのこと、きちんと聞いて欲しかったの。
でも………」
「……出て行け」
私が話している途中に、朝陽が小さい声で呟く。
「え??」
そう聞き返すと、ガバッとベッドから起き上がり、私の顔を見る。
その顔は…相変わらず【冷淡】そのもので、そして…酷く悲しげな目をしていた。
「出て行けよっっ!!」
そう怒鳴ると、私の腕を荒々しく掴むと、そのまま引っ張って玄関の方へ連れて行かれる。
「朝陽!お願い。話を聞いて!!」
「もう話すことなんてない!ここに来るな!」