水曜日の彼女


ドアを開けた遼の反応から、『玲菜じゃないな…』と思いながらラーメンを食べていると、突然部屋の中に入ってきた人物……



「…………博斗。」



思わず箸を持つ手が止まった。



「兄ちゃん…いつまで遼さんの所に居るわけ?

いい加減…家帰ってきてよ!!

俺の勉強誰が見てくれんの!?

奏汰も兄ちゃん居なくてイジけてるし。

今日なんて『ひろ兄の算数の教え方下手くそ』って言われたんだけど!?」



俺の悩んでることなんて知ったことじゃない!!とでも言うように、勢いよく言った。


そして…さっきと打って変わって、真剣な表情で話し出す。




「……兄ちゃん。

俺も亜紀さんのこと聞いたよ。」



「・・・・・・・・。」



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