水曜日の彼女


「兄ちゃんこれ覚えてる?」






忘れるはず………ない………。






「なんでお前…これ持ってんの?」





だってこれは、俺と博斗が亜紀と会って居た時に、毎月1つずつ貰っていた物だったから…。




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「朝陽も博斗も本当に車が好きなのね!」


「「うんっっ!だってカッコイイもん!」」


「そうか~何色の車が好きなの?」


「僕は赤かな~」


「僕は青~」


「そっか~。じゃあ毎月1つずつママが買ってくるから、何色の車か当てるゲームしようか?」


「うん!ちゃんと二つ同じのにしてね。僕…博斗とお揃いがいい!」



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小学校に上がる前から、15歳になるまで…本当に毎月買ってきてくれた。


懐かしい記憶…。


俺と博斗の部屋にはミニカーがコレクションのように並べられていた。


でも…15歳の時、俺が再び家に戻った時に、全部捨てたんだ…。



博斗の部屋の分も全部……。




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