水曜日の彼女


「いくら精神的に追い詰められていたからと言って、朝陽に対して言ったことや、してきたことは、許されることじゃない。


でもね…亜紀さんは…その時大変な間違いをしてしまったって悔いてるよ。

だから…何度も母さんたちの所に、【もう一度朝陽と一緒に住ませてください】って頭を下げに来てるんだ。

亜紀さんにとってのミニカーは、俺と兄ちゃんと亜紀さんとの【大切な想い出】なんだよ。

ミニカーを買い続けることで、俺と兄ちゃんとずっと繋がって居たかったんだよ。




ねぇ…兄ちゃん…教えて…。



人間は一度間違えてしまったら終わりなの?


その一回だけで許されないの?


……大人だって間違えることは、あるんじゃないの?」





博斗の真剣な表情に、何も言うことが出来ないで居た。


でも…言葉の代わりに…俺の瞳からは透明の雫が零れた……。


俺のその姿を見ると、博斗が微笑んで言った。




「……で?兄ちゃんはどうするの?どうしたい??」



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