水曜日の彼女


博斗の余裕な感じがムカついて、



「博斗はどうするつもり?」



って聞くと、



「は?質問を質問で返すかぁ~??

ったく…。

元々俺にとって、母さんと言えば瞳さんしか居ないんだよ。


兄ちゃんよりも小さかったし、亜紀さんとの思い出って言っても、あの公園で会ったことくらいで…。

それに…あの公園で亜紀さんと、ミニカーの話をしたくらいしか記憶にない。


それよりも家に帰った後の母さんの顔と、その時のおやつが記憶にある位で…。」



何だそれ……。



「じゃあ何で『会いたいか?』って聞かれた時に、『会いたい』なんて言ったんだよ?

俺の母さんは、瞳さんだけだよって言えば、会わなくて良かったじゃん。」




俺がそう言うと、博斗がわざとらしく溜め息をつく。



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