水曜日の彼女
朝陽の言葉に、ゆっくりと振り返る。
そして…私は…
「朝陽…あの時…叩いてごめんなさい…。
ずっと謝りたかったの。」
そう言うと、朝陽はフッと微笑んだ。
「あの時は俺も訳分からなくて、『玲菜に裏切られた』っていう気持ちになっちゃったけど、博斗や遼から散々怒られたよ。
誰もお前を傷つけねぇ~よって…。
そう言われたら、俺の為にみんな必死で考えてくれてたのに、自分だけが傷ついた気持ちになってたんだ…って思って、自分が恥ずかしくなった。
自分の気持ちの整理付けてたら、こんなに遅くなっちゃったけど…
玲菜…
俺を亜紀さんに会わせようとしてくれて
ありがとう。
そして…あの公園での思い出を【優しいもの】に変えてくれて、ありがとう。」
朝陽のその笑顔を見て…
朝陽の背中に腕を回した。