水曜日の彼女
「朝陽……。」
「うん?」
「ちゃんと向き合えたね。」
それだけ言うと、他は何も言わず朝陽をギュッと抱きしめた。
朝陽の身体が少し震えてることには、気づかないフリをして…背中をポンポンっと優しく叩いた。
「玲菜……あの時は酷いことを言ってゴメン。
玲菜が嫌じゃなければ、仲直り…してくれないかな?
俺…やっぱり…玲菜が居ないとダメなんだ……。」
いつもと違う朝陽の弱気な発言に、思わず笑みが零れる。
「嫌なわけないじゃない…。
私も朝陽なしの生活なんて…考えられない!」
そう言うと、朝陽も微笑んで私の唇に軽くキスを落とした。