水曜日の彼女
「本当に玲菜は…心の器が大きい奴だな…。
まぁ…お前と一緒に居たお陰で、俺も…心の器が大きくなった気がするよ…。
心の器が大きくなるごとに【心の穴】は小さくなっていって…今は玲菜のこの小さい手でも十分間に合う…。
玲菜の心で埋められるくらい…だよ…。」
俺がそう言うと…
玲菜はそっか…と言って微笑んだ。
「じゃあ…もっと朝陽に愛情注いでいかないとね~♡」
そして…玲菜がフッと真面目な顔になり…話を続けた。
「あのね…朝陽。
朝陽のように【心にあいた穴】ではないけれど、
ずっと【心の闇】を抱えている人が居るの。
朝陽の【心の穴】が心の傷なら……
その人の【心の闇】は心の痛み…かな…。
この痛みを緩和してあげられるのは朝陽だけなの。
気づいてあげて…。」