水曜日の彼女


玲菜の言葉に考え込んでみるけれど…良く分からなくて…。


俺が考え込んでいる姿を見て、玲菜が話を続けた。




「その人は……瞳さんだよ。」



「え?母さん??」




うん…と言って…玲菜が静かに話し出した。





結婚・妊娠の順序が逆だったこと。

初対面で朝陽に作り笑いさせてしまったこと。

小学生になる時に、亜紀さんに再会させてから、態度が変わったこと。

中学生の時、亜紀の元に行かせてしまったこと。






「その度に…瞳さんは…心を打ち砕かれていたと思うの。」




玲菜の言葉と共に…母さんとの思い出が次々と思い出されていく。



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