水曜日の彼女
**未来に向かって**


~~玲菜side~~



「玲菜~っっ朝陽くんが迎えに来てくれたわよ~っっ!」



1階からお母さんの呼ぶ声が聞こえる。



「ちょっと待って~今、下りてくから!」



バタバタと慌てて階段を下りると、玄関には、いつも通り爽やかな笑顔で朝陽が立っていた。



「ごめんね…昨日ちょっと忙しくて…朝寝坊しちゃった…。」


「うん。母さんが言ってた。

昨日玲菜が遅くまで残ってたって。大丈夫だよ。

まだ十分時間あるから…。」



朝陽が穏やかに言うと、私も微笑み、急いで靴を履く。



「じゃあお母さん行ってくるね。」


「行ってきます。」


「2人とも気をつけてね~。」



お母さんに見送られながら、私たちは家を出た。



< 352 / 375 >

この作品をシェア

pagetop