水曜日の彼女
**未来に向かって**
~~玲菜side~~
「玲菜~っっ朝陽くんが迎えに来てくれたわよ~っっ!」
1階からお母さんの呼ぶ声が聞こえる。
「ちょっと待って~今、下りてくから!」
バタバタと慌てて階段を下りると、玄関には、いつも通り爽やかな笑顔で朝陽が立っていた。
「ごめんね…昨日ちょっと忙しくて…朝寝坊しちゃった…。」
「うん。母さんが言ってた。
昨日玲菜が遅くまで残ってたって。大丈夫だよ。
まだ十分時間あるから…。」
朝陽が穏やかに言うと、私も微笑み、急いで靴を履く。
「じゃあお母さん行ってくるね。」
「行ってきます。」
「2人とも気をつけてね~。」
お母さんに見送られながら、私たちは家を出た。