水曜日の彼女
5人での帰り道…私は朝陽の顔を覗き込み…
「朝陽。随分長く手をあわせていたね…。
何かあった?」
そう聞くと、
「……うん。俺達…もう大学3年だろ?
玲菜は高校の時から弁護士に向かって、まっしぐらだったけど、俺はまだ先が決められないままここまで来た……。」
朝陽が真剣な表情でそう言うと、お父さんが、
「その話は父さんたちも聞きたいなぁ。
この後みんなで食事でもしながら、思い出話でもしようと思って店を予約してるんだ。
……朝陽。これからのこと悩んでるなら父さんにも聞かせてくれ…。
そして…博斗の将来も聞きたいんだけどなぁ。」
「は?俺も?」
いきなり話を振られて、焦りだす博斗くん。
「俺の話は良いから、ぜひ兄ちゃんの話が聞きたいよ♡」
と話を誤魔化そうとしている。